【SRS130レースレポ】DAY3 釜石から陸前高田へ!家族の応援とともに仲間と絶景を走りゴール!

SRS(ステージレース三陸)
山マッサン
マッサン

さて、レースもいよいよ最終日。今まで三日間頑張ってきたんだから、最後まで頑張るぞという気持ちと、痛みもピークまで達して初めて味わうステージレース形式の難しさも感じてきました。その中でこの3日目は楽しみにしていた家族からの応援!最後まで頑張れました!

前半:CP1からCP5まで

スタート:三陸鉄道リアス線 綾里駅

3日目は釜石から三陸鉄道リアス線で移動し、綾里駅からスタート。昨日は妻の実家に泊まったので、朝、三陸道で釜石駅まで妻に送ってもらいました。ここから本日のランが始まります。

リアス線の車内でもう3日目ともなるとおなじみ!男子ペアトップ、沼津トライアスロンクラブのお二人、UTMF/FUJIレジェンドの部2年連続入賞の斉藤さんと矢倉沢往還王者の阿部さん。

足は痛くないんですか?と聞くと「えっ?どこか痛いの?」というような反応、そりゃそうだよなぁ、お二人との力の差がありすぎる!笑

おしゃれな形の綾里駅をスタート!

CP1 不動滝


昨日の浪板に続き、今日は「綾里の不動滝」へ。登りをスタスタ走るお三方に今日は全然ついていけません!花さんは「登りは歩く!」(前の日に登りを走ると「登りですよ!(歩いて!)」と他のメンバーが怒られていた笑)のにこの日は走る走る!登りのレクチャーをレジェンド齊藤さんからレクチャーを受けてもう登りを楽に走るコツを身につけた様子、飲み込みが早い!!

滝の撮影で他の皆さんが盛り上がっていたが自分はこの滝に来るのが5回目なのでさっさと折り返して進みます!

CP2 綾里峠

綾里峠を越えるトレイルは古い街道です。ここでもメンバーとパックを組んで進みましたが、男子ソロ出場者に何人か抜かれました。特に綾里峠からはかなり先行されたので、4人のメンバーを一旦解消して前の人を追いました。

下りを圧倒的なスピードで駆け下る彼のペースは速かったものの、ロードは五分五分か?地図に不慣れな様子も見られたので、思い切って登りで振り切ってしまえばオリエンテーリング式のこのレースなら地図読みで優位に立てると判断しました。ということで無理してでも追って良かった?!

大船渡セメント脇の歩道を行く。

CP4 旧大船渡商工会議所


3階建ての2階まで津波が突き抜け、外壁だけが残る旧大船渡商工会議所。

CP5/A1 BRT 大船渡駅

津波で線路を流されたJR大船渡線はBRT(バス高速輸送システム)に生まれ変わりました。BRTは専用のバスレーンを持ち、速くて信頼性の高いサービスを提供する公共交通システムです。

ここで三陸ならではのホタテのおもてなしを受けました。デカイ、ジューシー、美味い!小石浜から来てくれたそう!(ここでそのまま発注サービスとかあれば最高なのに!)

また、ここから娘2人が応援に来てくれて、初めてBRTに乗車できて喜んでいました。

「大きくなったら何になりたいの?」という撮影クルーの問いかけに3歳のチビが「オオタニ選手!」と!それはパパも大賛成だぜ!笑

2人の娘からは元気もらった!死んでいた脚も生き返ります!

後半:CP6からゴールまで

CP6 BRT 碁石海岸口駅

BRT碁石海岸口駅で下車。ここは「バス停」ではなく「駅」です。三陸を代表する観光地・碁石海岸への入口、いつものランコースですが今回はそちらには向かわず小友方面へ。

CP7 津波到達点石碑

三陸の各地に設置されている津波到達点の石碑に到着。目の前の防潮堤と同じ高さにある神社の境内で、震災の教訓を胸に刻みます。

このような津波到達点の石碑はあちこちにあります、ここから下には家を建ててはいけない、との教訓もあるとのこと。

CP8 BRT 小友駅裏階段

ここ、小友は津波が押し寄せた地域でもあり、走りぬけた田んぼは瓦礫の山、その後も塩害でしばらく畑や田んぼはなかったのでこうして走っていると昔を知っている身としては嘘のような光景です。

しかし、暑い!!

CP10/A2 東海堂

アップルロードと呼ばれる県道(この米崎地区はりんごの栽培が盛ん)の近くにあるお菓子屋さん、東海堂でひと休み…もしないうちに後続が追いついてきました、ここからは登り、ここで頑張って離さないと下りや平地で追いつかれてしまいそうです。ということで先を急ぎます。

今日も花さんは爽やか&軽やか。海も似合うが田んぼもよく似合う!(つまりどこでも絵になる!)

CP11 希望の灯り

大槌の城山公園にあったのと同じ「希望の灯り」が気仙大工左官伝承館の敷地内に。

ここでも家族が待っていてくれましたが、あいにくパパは絶賛ショートカット中!(黄色が正規ルート、水色のショートカットルートを行く)子供の泣き声と悲鳴を背中に受けながらパパは先を急ぎます「展望台で待っててー!!」と叫びつつ!

地図を見て短縮出来れば、距離が2倍は違います。

CP12 箱根山展望台

陸前高田市街と広田湾を一望できる展望台に到着。チビがディズニーランドで買ったプリンセスステッキ風シャボン玉発射機で応援してくれました、登りがきつい時に励まされました!

しかーし、娘が展望台の上まで登りたいと言うので、抱っこして階段を駆け上がりましたwww

レース中に家族写真なんて最高です!

CP13 大漁旗12

陸前高田は「潮風を浴びて育つりんご」の産地。りんご農家の2つ並んだ大きな蔵の前に大漁旗。

りんごの季節になったら他の3人のメンバーに絶対りんごを送ります!!

https://takanavi.org/gift/米崎りんご/

CP14 舘の浜検潮小屋

カキ小屋の前にある検潮小屋。津波で周辺の建物が全て流された中、この小屋だけが残ったそう。

そりゃー、花さんはもちろん映えますけど!

おじさんだって!(斎藤さんSMSN!)

おじさんたちだって(阿部さんもSMSN)青い海とならきれいに見える不思議!!

CP15 下住定住促進住宅

津波の猛威を語る「震災遺構」の一つです。5階建ての4階まで打ち抜かれました。ここも震災後は何棟も瓦礫やゴミが引っかかった団地が残っていたけど、今は遺構の1棟だけ。

2014年ごろ。

CP16 高田松原海岸

防潮堤の上を走り、スロープから海岸に下ります。かつて約7万本あった高田松原は、震災後の植樹が育ち復活してきています。その西端の方に最後のチェックポイントがあります。

震災直後の砂浜は引っこ抜けた、松の残骸などがあちこちに。巨大な防潮堤はまだない。

海に向かって走る!年々大きくなる松の子供たち!大きくなーれ!!

最後はのんびり歩いて浸りたいですー!と言ったら阿部さんが「最後までしっかり走ってそれから余韻に浸るんだ!がんばれ!!」と。そうだよなぁ、我々も走ってるけど、まだまだ後続の人たちだって頑張って走っているんだ。ここで先頭だからといって力を緩めていいわけがない。最後まで頑張って走ってこそやり切ったと言うことだ。

嫁さん撮影、写真では遅れてないけどみんなが待っててくれたんだ。

結構長い!!

この階段を駆け上がればゴール!!「最後走れーっ」って言われて頑張りました、娘たちも花束(シロツメクサの)もってお迎えに!

ゴール:奇跡の一本松

「奇跡の一本松」でフィニッシュ。震災の象徴である一本松の前で、3日間のランニングの終わり。

不思議とまだ走っていたかったような気持ちも。

ゴール地点では家族が待っていてくれて、一緒にゴールできたことがとても嬉しかった!

ゴールした後、娘2人は優しく話してくれる花さんのファンになった模様笑

花さんが靴を脱いで歩けば2人も何故か靴を脱ぐ笑 うちの花ちゃん(上の娘)は花さんに何の仕事をしているか聞いて、それに感化されて英語の勉強とパソコンの勉強を始めるとのこと(^^)

チビは今日転んでしまったが同じところをケガしたことを自慢げに話してくれた(^^)

旅のまとめ

SRS130は、壮大な景色と地元の温かい応援に支えられた素晴らしい3日間でした!津波の爪痕と復興の力強さを感じながら、自分自身の限界に挑戦することができました。

インタビューで「3日間走って何か変わりましたか?」と聞かれました。

少し迷ったけど走りながら途中から思っていたことの一つ、「変わりゆく風景があっても変わってはいけないことがあると気づいた。それは忘れてはいけないもの。いくら建物や砂浜や港が綺麗になっても震災は終わってない人もいる。愛する人や大切なものを失ってもまた前を向いてこの地で頑張るしかない人もいる。そういう人たちが暮らす三陸はやはり美しい。だからそのことを忘れてはいけないんだ。」といったようなことを答えました。

震災後からずっと三陸に関わってきた中で、地元の人々の辛さや大変さを目の当たりにして、それでも手を差し伸べて欲しいとか同情が欲しいとかではなく、ただ「忘れないでいてほしい」ということ。それが何より大切だとなんとなく思いました。この景色を見ながら走ることで、自分の中にある強い思いがさらに深まった感じまします。

とにかく素晴らしい3日でした。三陸はすごい場所です。ランはもちろん、景色を巡る旅でも、単に車のドライブでも良い、まだまだ無限の可能性があります。

三陸が美しいのはそこで暮らす人々が、地域が、美しいからです。

また来年も走りに来たい、本当に素晴らしい大会でした。主催者の中尾さん始め、ボランティアや撮影クルーの皆さま、応援していただいた地域の方々、大会に参加して走り抜けた同志たち、応援に駆けつけてくれた家族、みんなに心からの感謝の気持ちです。

今日も、この瞬間も三陸の海が青く美しくありますように。

ありがとうございました。

 

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